アドリアン カミュ 17年 BRUT DE FUT for Calvador & Shinanoya 41.7%
日本市場限定480本ボトリング。信濃屋プライベートボトリングからカルヴァドス第15弾のリリースとなる。京都の名店・カルヴァドールの高山氏が直接現地生産者を訪問して、信濃屋バイヤーである北梶氏と共にカスクサンプルをテイスティング。2000年に蒸留された原酒をメインに、1998年蒸留と1995年蒸留がブレンドされ熟成が施されていたという特別な17年超熟成品。
アドリアン・カミュは16世紀から自家栽培・自家蒸留をしており、現在で6世代目となるカルヴァドスの名門中の名門にあたる。ブランド名はその名声を確固たるものにしたカルヴァドスづくりの名手として知られた伝説的人物1989年に他界した先々代のアドリアン・カミュ氏の名を冠しており、現在ではリンゴの収穫時のみ人を雇っているが、それ以外は家族経営による小規模生産を代々受け継いでいる。ウール県ブーズヴィルの近くに「ドメーヌ・ド・セマインヴィーユ」という東京ドーム約10個分45ヘクタールの自家リンゴ園を所有。カルヴァドスの生産地としては最も良いリンゴを産すると評されるAOCペイ・ドージュ地区に位置しており、カルヴァドス指定品種である48種類のリンゴのうち、25~30種類を自らの手で栽培しているとのこと。また、そのりんご達は手間隙を惜しまないビオロジック(有機栽培)で育てられており、最上位の証とされるAOCペイ・ドージュを纏う同家のカルヴァドス全てを支えている。AOCペイ・ドージュでは”30%以下まで洋梨をブレンドすること”が許されているが、同家は洋梨を一切ブレンドせずに、リンゴを100%原料にしてカルヴァドスを生産するこだわりを貫いている。 蒸留はペイ・ドージュ規格に沿って、コニャック同様のシャラント式単式蒸留機での2回蒸留。通常であれば原酒のアルコール度数は65~70%になるところですが、アドリアン・カミュでは意図的にそれよりも若干低い度数に仕上げている。これにより熟成過程で最も重要な要素となる酸化調整のための適切な環境が生み出されるからと言われている。熟成には古樽を使用するのも特筆すべき点で、ハウススタイルである原料リンゴの明確で心地良い風味と、円やかで柔らかなタッチの味わいを生み出している。 更に、味わいを円やかにするための取り組みとして、生産者の間でも実施できるところが極めて限られる定期的に熟成原酒を空気に触れさせる「エアレーション」を採用し、最高峰の評価を得るアドリアン・カミュの味わいを導いている。
テイスティングコメント:香りはポモーと間違える程の林檎の甘く優しい香り、アルコール香よりフルーティさが前面に出てエレガント。味わいはアタックも優しく、心地良いタンニン余韻までまさに林檎酒である事が確認できる濃厚な林檎フレイバー。
是非お薦めします。