FERDINAND’S SAAR SAAR DRY GIN GOLD CAP 2018 49%
フェルディナンズ ザール ドライジン ゴールドキャップ2018
信濃屋の正規直輸入ブランドにあたる クラフトジンのリミテッドボトリング。
フェルディナンズザールブランドは、ドイツワインの銘醸地であるルクセンブルグ・フランス国境沿いのモーゼル地方ザール地区に所在するクラフトディスティラリー・アバディス蒸留所と、地元のトップワインメーカーとして本国でも高い評価を誇るゲルツ・ツィリケン家、そしてヨーロッパで広いネットワークを誇り酒商としてブランドの販売代理店を務めるキャプレット・モンタニュー社の3社で立ち上げた共同プロジェクトブランドにあたる。
~AVADIS DISTILLERY~
1824年創業の歴史ある生産者であるアバディス蒸留所。
モーゼル川に沿った丘陵地帯の人口100名ほどの丘上の小さな村、ヴィンヘリンゲンに存在する。若き当主でありマスターディスティラーのアンドレアス・ヴァレンダール氏がフェルディナンズ・ブランドの生みの親にあたる。元来フルーツブランデーやリキュール、ワイン樽で熟成させたウイスキーなども生産しており、その研究の成果が主力商品のフェルディナンズジンに注がれている。また最大の特徴となる蒸留器は、ドイツ・カール社に特注した銅製自動制御方式の最新鋭設備で、予め蓄積された膨大なデータを元に、当日の気候条件なども加味して、工程を適正な方向へと導いてくれる自慢の蒸留器とのこと。
~ZILLIKEN ESTATE~
ワインを生産しているツィリケン・エステートは、モーゼル河上流ザール地域の最も著名な生産者の一人。スレート土壌と呼ばれる特有のテロワールのなかで、地域でも最上のエリアに急峻な畑を持ち、小規模生産のこだわりを貫いたワイン造りを受け継いでいる。
今回のこのボトルには大きく分けてこだわりの箇所が3つある。
まず一つが、”蒸留後に高級白ワインを添加”していること。フェルディナンズ ザール ドライジンのアイデンティティーとなるのが、蒸留後に高級白ワインを添加する従来に無い手法をしているところ。ザールブルガーラウシュの畑から収穫されたリースリング種によるドイツワイン最高格付(Q.m.P )のシュペトレーゼ(ヴィンテージは生産ロットにより異なる)ワインは蒸留で生み出された原酒に更なるエレガントな香味を与え、フェルディナンズ ザール ドライジンをさらにクオリティの高いものにしている。
次のこだわりが”自家農園で栽培された果実やハーブを使用”している点。ジンの風味を決めるボタニカルではすべて手摘みされた約33種類のフルーツ・ハーブ・スパイスを使用。その約7割が地元モーゼル地方産で、中にはアバディス蒸留所に隣接する自家農園で、アンドレアス・ヴァレンダール氏自らが手塩にかけて育てたクインス(西洋カリン)、ヴィンヤードピーチ(ワイン畑の桃)、ラベンダー等の果実やハーブ、花類も含まれている。
3つ目のポイントは”ベーススピリッツにスペルト小麦を使用”しているところ。ベーススピリッツは地元産の小麦、ライ麦、スペルト小麦を自家蒸留。その割合(マッシュビル)は各50%、25%、25%ずつ。スペルト小麦は現在広く利用されているパン小麦(普通小麦)の原種にあたる古代穀物であり、地元に根差した原酒づくりの中で、古くから愛された品種への敬意をこめて採用。フェルディナンズ ザール ドライジンの骨格を支える重要な役割を担っている。
またこのゴールドキャップは年に1回限りの限定生産品にあたり、前回は2016年にリリース。さらに今回はブランド誕生5周年の節目となる為、内容も更に奮発した特別仕立てとなっている。定番のザール・ドライジンで使用されるボタニカルに追加して、ドライ・リースリング・グレープ、クランベリー、ダルメシアンセージ、自社農園産のカキドオシ&セイボリー(ともにシソ科の植物)の5種類を特別に使用。添加されているワインは1999年ヴィンテージのアウスレーゼ。更に特別に優れた最高品質のキュヴェとして区別され、現地の小売価格で約7万前後で流通する極めて特別なワイン・ゴールドカプセルを惜しげもなく贅沢に使用している。