ポートシャーロット PAC:01
Port Charlotte PAC:01
Distilled: –
Bottled: 2021
Age: about 8yo
Strength: 56.1%
Cask Type: First Fill Bourbon Cask & Pauillac Cask
Bottles:- bottling
Comment: このポートシャーロットPAC:01は、ポートシャーロット MRC:01とポートシャーロット OLC:01に続く第3作目にあたる。高品質な樽とヘビリーピーテッドのウイスキーが融合し作り上げる風味を探求するシリーズで、今回はファーストフィル・アメリカンウイスキー樽で熟成したのち、フランスのジロンド川左岸ポイヤック地区の赤ワインに使用されていた樽で追加熟成を重ねているのが特徴。PACとは、その地区名「ポイヤック(Pauillac)」から冠したものである(Cはカスクの意)。
Tasting comment:香り : 溢れんばかりの新鮮なフルーツのアロマがドライなピートスモークと混ざり合い、香りの世界にあなたを誘う。オークからはクローブ、ジンジャー、カシア(インドシナモン)といったスパイスが漂い、同時にチョコレート、トーストしたモルト、トフィー、ブラウンシュガー、そしてココナッツとバニラが繊細に香り立つ。改めて香りを味わうと、スピリッツと樽のそれぞれに由来するフルーツのアロマ(スピリッツからはメロンとシトラス、樽からはドライプラムとレーズン)が溶け合っていくのが感じられる。そして土っぽいピートスモークがフルーツとスパイスを包み込んで全体をまとめあげ、胸が澄みわたるような海とオゾンの香りがひときわ立ち上り、そよ風のように吹き抜ける。
味わい:最初の一滴が舌に触れた瞬間にフレーバーの波が口の中に広がり、まずオークとモルトの甘さが、そしてスモーク、シトラス、ドライフルーツが続く。さらにもう一口含むと、オーク、ドライフルーツ、マジパン、スパイスなどの新たなフレーバーが現れる。キャラメルとチョコレートの香りが、大地を感じさせる豊かな風味を伴うピートスモークと共に漂う。少量の水を加えることで、シトラスフルーツと海の香りが開き、オーク由来のほのかなココナッツとバニラが再び感じられる。丸みを帯びた確かな味わいの構造が、このウイスキーのフレーバーの奥行に優れたバランスを与えている。フィニッシュに姿を現すのは、ピートスモークと薬っぽさが感じられるフェノール。そこにココナッツとフローラルの香りが揺らめき、塩気のある海のテイストが、ポートシャーロットのスタイルである土っぽいスモークと混ざり合う。オークの柔らかさとスピリッツのミネラルをスモークが包み込み、このウイスキーならではの表情が現れる。
フィニッシュ:最後に姿を現すのは、ピートスモークと薬っぽさが感じられるフェノール。そこにココナッツとフローラルの香りが揺らめき、潮や海のテイストが訪れて、ポートシャーロットのスタイルである土やスモークと混ざり合う。オークの柔らかさとスピリッツ本来のミネラル感をスモークが包み込み、このウイスキーならではの表情が現れる。(レミーコアントローのテイスティングコメントを参照)