OB ポートシャーロット OLC:01 2010リミテッド

OB ポートシャーロット OLC:01 2010リミテッド

登録日 2020年9月9日 登録者 ボトルカテゴリー Port Charlotte ボトルタグ SOLD OUT

Port Charlotte OLC:01   2010

Distilled: 2010
Bottled: 2020
Age: 10 yo
Strength: 55.1%
Cask Type: First Fill American Cask 30% 、Second Fill American Cask 40%、Vin Doux Naturel Cask 25%、Secondfill Syrah Cask 5% Vatting.  After aging First Fill Oloroso Sherry Hogshead 18 months.

Bottles: 211 bottling

Comment: ブルックラディ蒸留所は、スコットランド西岸のヘブリディーズ諸島のひとつ、アイラ島に位置するシングルモルトウイスキーとジンを生産する蒸留所でポートシャーロットもその同蒸留所でつくられている(ピートの焚き込みの強さによって、3つのブランドを造り分けており、ノンピートの「ブルックラディ」、ヘビリーピーテッドの「ポートシャーロット」、スーパーヘビリー・ピーテッドの「オクトモア」でブランドがつくらている)。ブルックラディ蒸留所は、麦・樽・時間(熟成年数)の3つの探求を軸に実験的な試みを行っており、今回のポートシャーロット OLC:01 2010は、この”樽の探求”から生まれたとのこと。ヘビリーピーテッドのシングルモルトウイスキーをバーボン樽、ヴァン・ドゥ・ナチュレル(酒精強化ワイン)、シラーの空き樽で初期熟成したのちにブレンドし、最高品質のオロロソ・シェリーのホグスヘッド樽で18ヶ月熟成させたもの。現在、シェリー自体の消費の落ち込みにより(2020年現在)、シェリー樽も非常に希少なものになってきている。しかしブルイックラディ蒸留所は長年の信頼関係から、スペイン へレスで国内外のシェリー愛好家から高い評価を受けるシェリーボデガ(醸造所)「フェルナンド・デ・カスティーリャ」の樽を確保。”ウイスキーのために作られたシェリー樽”ではない(シーズリングのこと)、本物の長期熟成シェリーの生産に使用された樽だけを使用しているのが今回の最大の見せ所かと思われる。通常シェリーの熟成に使用されるバット樽は約500L容量の大型の樽だが、ホグスヘッドは約225Lという半分ほどの大きさの樽でおこなったのも実験的な要素や改革・探求心も今回使用された樽の形状かも伺える。ちなみにフェノール値が40PPMの原酒と原材料にスコットランド・インバネス州産大麦100%を使用。ボトリングにはアイラ島の湧き水を使っている。

Tasting comment: まず土っぽいピートスモークとダークフルーツ、次にイチジクが鼻腔を満たし、トフィーが続く。アロマが開き始めるにつれ、柔らかな桃と蜂蜜が現れ、やがてナッツヌガーの香りが道筋を定めていく。焼いたオレンジ、スパイス入りホットワインのほのかなスパイシーさ。一貫して存在感を示すピートスモークの香りが、樹脂を思わせるウッディーなアロマを導いていく。長く香りを開かせるほど、深炒りのコーヒー豆、シロップ、シトラス、さらに強いチョコレート、砕いた貝殻が織りなす一層の深みを発見できるだろう。

<味わい>唇に触れた瞬間に柔らかでオイリーなテクスチャーを感じ、ウイスキーが舌を包み込むと現れるかすかにドライな風味が、味わいを変化させる。最初に広がるオロロソ・シェリー樽由来のフレーバーとピートスモークが、このウイスキーの個性をくっきりと際立たせる。その背後にはイチジク、オレンジ、桃のフルーティーな甘さ、そしてナッツたっぷりのヌガーの風味。さらにもう一口含むと、タバコ、靴墨、より土っぽいスモークの一層奥深い味わいが、コショウのようなピリッとした刺激をもたらし、飲む人をこの荘厳なウイスキーの世界に引き込んでいく。

<フィニッシュ>フィニッシュを飾るのは、ドライで土っぽいピートスモークに、ライムとイチジク。チョコレートとヴァニラが現れ、塩気のある砂っぽさが感じられる。ピートの燃え殻がスモークの最後の余韻を繋ぐ。(輸入元レミーコアントローのコメントを参照)