ポールジロー 25年 エクストラ・ヴュー
Paul Giraud 25 Eyears xtra Vieux
Comment: ポールジローは、最高峰として知られるグランシャンパーニュ地区で生産されている。石灰質の土壌で栽培されるブドウは、アロマが凝縮された非常に良質なコニャックを生み、その良さは長期熟成をすることによってさらに味わいが豊かになる傾向がある。ジロー家は400年前からその地に根ざし、代々農業を営んでいるとのこと。1800年代後半からコニャックの生産を始め、現在に至るまで高品質なコニャックをつくり続けている。ジロー氏はコニャックに対して抱き続ける「コニャックは自然の賜物」という考えに集約されていると以前に本人から聴いたことがある。大手メーカーが機械化されているのに対し、氏は全てのブドウを一つ一つ手で摘み、品質を確認してから、イーストを用いて時間を短縮した醸造ではなく、逐一様子を確認しながらブドウを自然に発酵させているとのこと。また、一括して大量に蒸留するのではなく、片時も目を離さず樽に詰めるタイミングを計ることも怠らない。この行為は、時間と労力をかけながら丁寧にコニャックを生産しているが伺える。氏が言うには、”私がしていることは特別なことじゃない。代々続いてきたことをやっているだけさ”と、そして”常にコニャックと向き合うこと、自然に従って決して無理はさせないこと。これが一番大切なのさ”とも語る姿は真摯で真っすぐな気持ちを感じる。このポールジロー 25年は、25年表記だが40年以上の古酒もブレンドされてつくられていると言われている。長期熟成のものも大変素晴らしいが、年数と材料のバランスを考慮するとポールジローというブランデーを味わうには最適な年数かと考えられている。ラベルにExtra Vieux(エクストラ・ヴュー)の表記だけのボトルもあるが、それも中身は25年である。